当園の1日のカリキュラムは「自発活動(自由な活動時間)」と「設定活動」の二つに分けられます。
自発活動
~自ら選択した遊びを通じ、体・心・頭のバランスのよい発達を促す仕組みづくり~
自発活動では、園児が自分で好きな遊び、興味あることを見つけて取り組みます。
水遊び、工作、生き物との触れ合い、鬼ごっこなどの集団遊びなど、活動の幅は限りがありません。
ただの遊びと思うかもしれませんが、子どもが自ら選択した遊びは、その時、最もやりたいこと。
その「やりたい気持ち」「ワクワク」は最大の原動力となり、高い集中力、判断力、創造力を引き出し、自主性・自発性、やり抜く力が育つとともに、体・心・頭のバランスのよい発達を促します。
当園は自ら成長するこの時間を充実させるための仕組みづくりをとても大事にしています。
園庭づくりを例に挙げると、当園では「わかりやすく」「ラクに遊べる」遊具はおいてありません。
その代わり、
・「冒険心」や「想像力」を掻き立てる場であること
・自然の資源(水、土、木々等)をふんだんに使えること
・子どもの創造性を存分に発揮できる場であること
・危険(火、高さ、工具等)を排除しすぎないこと
などをとても大切にしています。
例えば樹齢100年を超えるケヤキの木にはツリーハウスが建てられ、隣のメタセコイア(曙杉)との間の吊り橋で冒険心を掻き立てる空中散歩が楽しめます。
しかし当園の2階よりも高いこのツリーハウスに登る助けは一本のロープしかなく、足の指先の神経を研ぎ澄ませてしっかりとロープや木肌を掴む力、全身のバランスよい筋肉、集中力等、様々な発達を必要とします。
その他、樫の木、ヤマモモの木、楠の木、びわの木など登りたくなる木がたくさん植えられています。
また、子どもが扱いやすい土選び(園庭の土は千葉県成田市から山砂を搬入しています)へのこだわりや、思い切り水遊び、泥遊びできるための豊富な井戸水等、子どもが遊びを自ら作り出し、五感に働きかけ、夢中で遊べるための工夫を凝らしています。
設定活動
~感性を刺激し、意思の力を高めることに重きをおいた課題設定~
「設定活動」とは、特定の狙いをもって園で設定する活動です。
折り紙・制作・木工・リズム遊び・料理・集団遊び等、様々な活動を、活動の狙いに合わせた学年、人数構成でおこなっています。
「設定活動」では、感性を磨き、意思の力を高めることに重きをおいた活動が多いのが、当園の特徴です。
大人からの指示を最低限に留めることで、自己決定の幅を広げ、子どもの中で世界観を膨らませていくことを狙いとしています。
そのひとつとして、「シュタイナー教育のプログラム」も取り入れています。
具体的には、オイリュトミー(専任講師)、にじみ絵、織機、トランスパレントなどのプログラムが挙げられます。
たとえばにじみ絵では、「何を描く」はなく、色のにじみを楽しむことに主眼がおかれます。
しかし、子供たちは、想定しなかったにじみ方、色の重なりから、無限に想像を膨らませることができます。
美しい色を十分に楽しむため、画材はシュトックマー社のものを使用しています。
原体験を重視する方針から、機械音や映像を用いることはせず、生の音、美しい色、現物の感触を味わうことを、とても大切にしています。